何を望む。

何を願う。
何を望む。
 
何を待つ。
 
何を求める。

 
かつてはずっと願い、望み、待ち、求めていて、でも気絶するほど長い長いdelayのあとに得られたのはまるでガラスの破片を裸足で踏み歩いてみても血の一滴も出ない軽さ。もはや抗議する余力もあてもなく、噛むほどに味が出るなどと見え透いた嘘を信じるふりだけ迫真の演技派。

 
かつてはずっと願い、望み、待ち、求めていて、でもいつの間にか得られてたそれは間違ってこさえられたまがい物で。それを込み上げる憤怒に委せて左クリックでつまんでごみ箱までドラッグして削除して、10分後にはごみ箱を漁ってまたそれを元に戻す徒労。



 
そして今、お前はいったい何を願い、何を望み、何を待ち、何を求める。

 
いっそ今日みたいに無限まで突き抜けるような青空の上空5000メートルに茫洋と浮かぶスティル・ライフになり果てたら、それは叶えられるのか。なんかもうどうでもいいや、みたいな。


いや、本当に恐怖するべきは、すでに叶えられ、与えられ、満たされ、訪れているという完結だ。三千世界の凍結だ。


だから今こそ、願え、望め、待て、求めよ、目覚めよ。