拝啓 笠原健治 様

まずはmixi上場おめでとうございます。


ミクシィ上場初日は初値付かず、買い気配315万円に
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0609/14/news060.html


mixiマザーズに上場されると聞いたとき、小生は、もしかすると初日は引けまで寄らないかもしれないな、ぐらいは考えていました。しかし、このニュースを目にしたとき、正直ありえねー、と思いました。


「気配値ベースの時価総額は2221億円」。これはどう考えても過大評価でしょう。


株式会社mixiの利益は、主としてその運営する「ソーシャルネットワーキングサイトmixi」における広告料によって得られています。顧客である広告主からすれば、一人でも多くのユーザーがその広告を閲覧し、かつそのワンクリックが、少しでも多くの売上に結びつくものでなければなりません。


mixiの会員数は依然として増加していますが、その内数であるところのアクティブユーザーの数は最近のところ頭打ちになっていると巷間囁かれています。会員数は順調に増加していますが、単に加入しただけで実際はミクってない会員が増えているのです。誘われて始めてはみたけれどすぐに飽きてしまう人が多いのでしょうか。それとも別に理由があるのでしょうか。


少し前のことですが、ちょっと気になる記事がありました。


mixi疲れ」を心理学から考える
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0607/21/news061.html


mixiに疲れている人たちは、いったい何に疲れているのでしょうか。


いずれにせよ、そのような状況が拡大するようですと、顧客の広告主からすれば今後、株式会社mixiに対し高額の広告料を支払うことについて、マーケティング戦略全体の見地から再考するところも出てくるのではないかと危惧するところです。


つまり、株式会社mixiの将来性については、いささか疑念を呈さざるを得ないのです。これはズブの経済素人である小生個人が憶測で言っているのではなく、いろんな意味で高名な経済アナリストである植草一秀教授(45)が、ついさっき、小生にだけこっそり教えてくれた分析であることを念のため申し添えておきます。



しかしながら、誰がなんと言ってもmixiといえば、日本を代表するSNSです。押しも押されぬ巨大なコミュニケーションサイトです。



毎晩部屋に籠もってPCの画面をニタニタ見ながらシコシコmixiをやるだけが楽しみの、とってもとっても生産的で先進的でcoolでカッコイイ趣味を持ったコミュニケーターたち、すなわち翼の折れたエンジェルみんな飛べないエンジェルたちとでも言うべき、HappyでYha-Manな500万人のmixiユーザーに支えられているのが、今のmixiなのです。


そんな輝かしい僕らの遊び場を提供してくれている、株式会社mixi代表取締役 笠原健治様に対して小生が望むことは別にこれといってないのですが、ひとつだけサジェストさせていただきたいことがございます。
それはすなわち、「2ちゃんで招待状クレクレ言ってる乞食どもを何とかしろよ」ということでございます。そういう不届き者に対する措置として、発見し次第即刻打ち首獄門の刑か、あるいはアルミ箔100回噛み噛み刑ぐらいの重い刑罰を科すべきだと考えます。



さて、小生がそう考える理由ですが、「乞食行為が規約違反だから」とか「クローズドが条件のSNSが破壊されるから」とか、そういうつまらぬ理由ではありません。そうではなくて、単に「そこまでしてやるもんなのか」ということです。2ちゃんで必死になって「招待状くださいお願いします!」とか言ってる青少年を見るにつけ、小生は憤りを超えて悲しくなります。


この世のどこにも楽園がないように、ネットスペースのどこにもユートピアはありません。山には山の憂いがあり、海には海の悲しみがあります。ネットスペースは架空の空間ではないからです。ディスプレイの向こうには、必ず自分と同じ生身の人間がいます。人が世に倦むものならば、人がネットに倦むのも常ですし、人が人を傷つけるのならば、ネットユーザーがネットユーザーを傷つけるのもまた当然です。そして、人がリアルの日常に疲れるものならば、mixiに疲れることも当然と言えるでしょう。


そのことを分かっていないがゆえに、クローズドなmixiに幻想を持つ乞食が発生するのでしょう。そのような乞食は、断固として駆逐されなければなりません。であるからこそ、ネットへの幻想は打ち砕かれなければならないと考える次第なのです。


長くなりましたが、小生の言いたいことはそれだけです。乱文失礼致しました。小生の致した愚考について、一瞬でもかまいませんので顧慮されることを願って止みません。最後になりましたが、mixiという、このような素晴らしいコミュニケーションツールを提供してくださったことに感謝します。じゃあね! 敬具